飯塚 陽子 MD, PhD
東京大学医学部附属病院 糖尿病・代謝内科 副科長
医学博士,東京大学医学部附属病院 糖尿病・代謝内科 副科長 特任講師、国際診療委員会委員。経済産業省 国際医療交流調査研究事業委員,日中医学協会広報委員会委員,内閣官房中国生活習慣病専門病院運営WG委員,厚生労働省国際保健懇談会WGメンター。日本内科学会・日本糖尿病学会・日本動脈硬化学会・日本肥満学会・日本糖尿病合併症学会等会員。
東京大学医学部医学科卒業,大学院医学系研究科博士課程修了。糖尿病・インスリン抵抗性・高血圧・脂質異常症・メタボリック症候群および動脈硬化等に関する研究を従事、医学研究論文は60編あまり発表。
医療の国際化の一環として、経済産業省の採択事業である「日本式糖尿病診療サービスの中国展開に関する調査」を、2011年度は上海、2012年度は杭州において実施、日本式糖尿病チーム医療が中国糖尿病患者に大変好評であり、また持続可能な有効性が確認でき、2015年度は北京にも展開。この活動は日本でも高く評価され、2014年第十届中曾根康弘賞奨励賞受賞。NHK、テレビ東京、日本経済新聞等各メディアに取り上げられている。
世界一早く超高齢化社会を迎えた日本では、“健康寿命の延伸”が個人や家族の健康課題として大切である。「ぴんぴんコロリ」は、長寿の国・日本において“患うことなく長生きして、人の手を煩わせることなくコロリと人生の終着駅に行く”を表す標語です。単に平均寿命が長いだけでなく、健康に生活できる“健康寿命の延伸”を目途に、そのための予防医療を推進するのは不可欠であると考えております。単なる長寿社会を作るだけではなく、質の高い長寿社会を目指すべく、つまり“健康寿命の延伸”をいかに確保できるのかは質の高い長寿社会を実現するための重要なポイントとなっています。これは近年、日本がたどりついた最新の道標だとも言えるでしょう。
そのために、いろいろな新技術なども注目されるようになってきており、水素吸引もその中の一つです。慶應義塾大学先導研究センターに水素ガス治療開発センターが設立され、水素医療の具現化に向け動き出したことも、厚生労働省が水素吸入療法を先端医療Bに認定したことも、こうした時代の流れを現したものだと思います。
自分の専門から、生活習慣病とされる糖尿病の治療と水素ガスの常時吸引との関連性に興味を持っており、また、治療だけではなく、水素の抗酸化効果と未病対策との関連と効果にも大きな期待が寄せられております。
この度、株式会社ミンテンテックの医療顧問に就任したことを嬉しく思っております。ビジネス現場や技術開発現場をより身近にしたことで、医工連携を通して、健康寿命の延伸に繋がるための“未病対策”に自分の強みを活かした貢献ができれば幸いだと思います。
日本社会が経験している高齢化社会の悩みや課題などはこれから急速に高齢化社会に突入する中国、やがて高齢化社会を迎えるアジア諸国にも共通して見られるものであると考えられます。日本社会の課題はその意味では、アジアでも次第に共有されていくと認識してもいいでしょう。一方、その悩みを解消するための日本社会の努力、試行錯誤、成功の経験、失敗の教訓等も中国をはじめアジア諸国にとっても貴重な資産になるに違いないと信じております。
株式会社ミンテンテックの医療顧問という立場を活かし、隣国の中国やアジア諸国ないし世界の国々の高齢化対策や未病対策にも貢献できればこの上ない喜びだと思います。