株式会社ミンテンテック

水素の研究情報

2021/01/12

水素が慢性腎臓病の悪化やパーキンソン病の進行を抑制する可能性を発見(英国科学誌「Scientific Reports」に、2020年4月3日に公開)

産業科学研究所の小林悠輝特任助教と小林光教授が開発したシリコン製剤を用いて、大阪大学大学院医学系研究科の小山佳久助教、島田昌一教授(神経細胞生物学)と今村亮一准教授(泌尿器科学)は、パーキンソン病や慢性腎臓病の悪化を抑制できる可能性を世界で初めて発見しました。
シリコン製剤は、中性に近い水と反応して多量の水素が24時間以上発生し続けるもので、ラットやマウスを用いる動物実験の結果、シリコン製剤の摂取により細胞の酸化が抑制されると共に、抗酸化力(還元力)が向上しました。さらに、細胞の酸化が大きな原因となっている慢性腎臓病とパーキンソン病が、シリコン製剤の摂取によって防止できる可能性を見出しました。

本研究グループが開発したシリコン製剤は、酸化ストレスを効果的に抑制できるため、酸化ストレスが大きな原因となって起こる疾患で、現在根本的な治療法がないパーキンソン病、潰瘍性大腸炎等、さらに患者数が非常に多い慢性腎臓病(国内に1,300万人)、糖尿病(1,000万人)等の根本的な治療法になると期待できます。さらに、酸化ストレスは老化を促進させます。シリコン製剤によって、酸化ストレスを低減させることで、健康長寿が実現できると期待されます。