株式会社ミンテンテック

秋の味覚、鮭の抗酸化作用

2024/10/14

秋の味覚、鮭の抗酸化作用

 秋の味覚が楽しみな季節となりました。秋になると美味しくなる食材の一つである鮭ですが、その美味しさだけでなく、抗酸化作用にすぐれていることがわかっています。
 鮭は実は白身魚に分類され、アスタキサンチンと呼ばれるカロテノイドの一種を筋肉中に含んでいます。アスタキサンチンは天然の色素で、赤やオレンジ色をしています。鮭の身が紅色なのはアスタキサンチンによるものです。
 鮭は浅い海で強烈な紫外線を浴びると大量の活性酸素が発生します。この活性酸素を除去するため、鮭の体内でアスタキサンチンが作用します。アスタキサンチンは海中の藻の中に存在していて、プランクトンがこれを食べ、鮭がプランクトンを食べることでアスタキサンチンが鮭の体内に入ってきて体が紅色になるわけです。アスタキサンチンの抗酸化力によって鮭は持久力を得られ、生まれた川までたどり着き、産卵できるけるようになります。
 アスタキサンチンは、ビタミンCの6000倍、ビタミンEの1000倍とも言われる強い抗酸化作用を持ち、感染症への抵抗力を増大させる効果があります。また、血中の悪玉コレステロール値を下げる働きや、動脈硬化・糖尿病・シミやシワなどの予防改善効果が期待されます。
 アスタキサンチンの推奨摂取量は6mg/日と推定され、それを摂取するための食品量としては、紅鮭では1切れ(約80g)です。アスタキサンチンは加熱すると鮮やかな紅色になるという特徴がありますが、効果は失われないため、焼き鮭やムニエルにして食べても問題ありません。また、皮に近い部分には栄養素が豊富に含まれているので、ぜひ皮も一緒に食べることをおすすめします。