中国医学の経絡(けいらく)理論に基づき、人間の自然治癒力を最大限に発揮させる独自の「陶氏療法」を行っている札幌市の「陶氏診療院」の陶恵栄(とう・けいえい)院長・医学博士は、水素を使用した体質改善にも着目し、全ての病気を未然に防く「治未病」を実践し、健康リスクマネジメントに尽カされています。「治未病」とは、中国医学で重要とされている考え方で、健康な状態が病へ変化していく途中の段階である「未病」を治療することです。
このような取り組みをされている陶院長の健康コラムの中から、一部を抜粋してネギとニンニクを使った伝統療法をご紹介いたします。
「風邪をひいた時は葱がいい」という民間療法は、日本の「おばあちゃんの知恵袋」として、皆さん知るところでしょう。このネギの効果は、独特の匂いと辛さの元である、アリシンという成分の働きによるものです。アリシンには殺菌·抗ウイルス効果や疲労回復効果があり、風邪にも有効とされてきました。
アリシンは水溶性で熱に弱い側面がありますので、一番よいのはネギを生で食べることです。ただし胃腸が弱い方は軽く調理して食ベてもよいでしょう。食欲がない方、小さい子どもは、ネギを首に巻くと、体温で温められたネギの二オイが鼻に入ります。このツンとした二オイの正体こそアリシンであり、殺菌と抗ウイルス効果を発揮しているのです。
また、ニンニクが大丈夫な方は、次のことを試してみてはいかがでしょうか。中国江南大学の湯魯宏先生が、中国医学の名医·孫思邈の『千金方』にも大蒜(ニンニク)の効用が書かれていることを紹介し、「新鮮おろしニンニク」を勤められています。
新鮮な二ン二クをおろしたものを、スプーン1杯口にくわえます。深呼吸して、できれば呼吸を長い時間止めてください。その後、おろしニンニクを飲み込んでください。
生のニンニクが合わない方は、匂いのみ深く吸って、気道に充满させると役に立ちますニンニクの有効成分もネギと同じ、揮発性アリシンです。ウイルスが増殖する時必要な蛋白酵素を不可逆抑制することで、ウイルスの増殖を抑えてくれます。酸化防止剤としても免疫力を向上してくれます