インフルエンザなどの病原体に感染し体温が37度まで上がると、血液の中で病原体を殺す物質が作られ、病気を治そうとする仕組みが働き始めることを、大阪大学の研究グループが世界で初めて解明しました。兵庫県の大型放射光施設SPring-8を使い、白血球を調べました。白血球は表面に水素イオンを出す穴があり、細長い2種類のたんぱく質が絡み合い、閉じたり開いたりしており、体温が37度ちょうどまで上がると、絡み合ったたんぱく質がほどけて穴があき、白血球の中にある水素イオンが一気に放出され、病原体を殺す物質が作ることが判明しました。
このようなしくみで、人間の免疫力がアップするのに水素イオンは重要な役割を担っているようです。